琉球大学病院 脳卒中・心臓病等総合支援センター

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脳卒中について- STROKE -

1) 脳卒中とはどういう病気か

脳卒中とは脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血の3つの病気の総称です。脳卒中は脳の血管が傷害される病気ですが、脳の血管が閉塞し血液が届かなくなった脳細胞が細胞死する病気を脳梗塞といいます。脳出血、クモ膜下出血は脳の血管が破綻し、血液が血管外に漏出する病気ですが、脳実質内に漏出した場合脳出血、クモ膜下腔に漏出した場合をクモ膜下出血といいます。

脳の血管は年齢とともに傷んでくるため、脳卒中は一般的に高齢者に多い病気ですが、高血圧症、糖尿病、脂質異常症、喫煙、多量の飲酒などは血管に悪影響を及ぼすため、これらの基礎疾患や生活習慣をもつ人は、高齢でなくても脳卒中になる可能性が高いことが考えられます。

また、クモ膜下出血の原因となる脳動脈瘤破裂は、40歳から60歳の女性に多いことが知られています。

2) 脳梗塞とは

脳の血管が細くなったり、詰まったりして、血流が途絶え、十分な酸素やエネルギーが脳組織に運搬されず、脳組織が壊死してしまう病気です。

脳組織が壊死してしまうと治療することができません。つまり、脳の血管が詰まってから脳組織が壊死してしまうまでの数時間の間に治療する必要があります。よって、脳梗塞発症後はできるだけ早く病院に来る必要があります。

3) 脳出血とは

主に高血圧が原因で、脳の動脈の一部が破れて脳の中に出血を起こした状態です。

出血した部位に応じて、手足の麻痺や感覚障害、視野障害、失語など様々な症状が起こります。出血の量が多い場合には主に救命の目的(機能を回復する目的ではありません)で出血を取り除く手術を要することもあります。脳室と呼ばれる部分に出血して水頭症となった場合には、緊急で脳にたまった血液や水を取り除く治療(脳室ドレナージ術)を行います。

重度の後遺症が残った場合には長期のリハビリテーションが必要となります。他の脳卒中同様に脳出血を起こさないための予防が重要です。

4) クモ膜下出血とは

脳の表面にある比較的太い動脈にできた瘤(こぶ)の破裂によって、出血が脳の表面の「くも膜の下の空間=くも膜下腔」に流れ込むことで起こるのが「くも膜下出血」です。症状として特徴的なのは、突然バットで殴られたような頭痛、今までに経験したことがないような強烈な頭痛です。重症の場合は急激に脳が圧迫され、意識を失います。発症すると死亡確率は非常に高く、30%程度といわれています。

5) 脳梗塞で起こる症状

脳梗塞は脳の血管が詰まることにより、様々な症状が出現します。典型的な症状として

  • 片側の手や足が動きにくくなる(片麻痺)
  • 顔の表情がゆがむ(顔面麻痺)
  • うまく喋れない(構音障害)
  • 言葉が出ない(失語)

などがあります。その他にも目が見えにくい(視野障害)、片方の手や足がしびれる(感覚障害)、ふらつく、歩けないなど、多くの症状があります。

また重症な脳梗塞であれば、急に倒れた、意識がない、といった状態になります。
このように脳梗塞は様々な症状が起こり得ますが、その多くは「突然」に発症することです。

脳梗塞の発症のサインをより早く気付くために「FAST」という確認方法があります。「FAST」とは、脳梗塞でおこる典型的な3つの症状の頭文字と、「T=Time」を組み合わせた言葉です。「FAST」という言葉からもわかるように、脳梗塞治療は時間(Time)との闘いなのです。症状に気づいたら、すぐに受診しましょう。

6) 脳出血で起こる症状

脳出血の起こった場所、出血量によって症状は様々です。典型的な脳出血の症状は、突然起こった片側の手足の麻痺、感覚障害、言語障害等です。これらの症状に伴い頭痛、嘔気、嘔吐が生じることもあります。出血量が多いと意識障害もきたします。

7) クモ膜下出血で起こる症状 

くも膜下出血で特徴的な症状は「突然の強い頭痛」や「意識障害」です.頭痛に関して,典型的には「ハンマーで殴られた様な頭痛」と言われております.ただ,必ずしも激烈な頭痛や意識障害を来さないこともあります。そこまで強い頭痛で無くとも,「突然生じた頭痛」は注意が必要です.頭痛が起こった瞬間に何をしていたかを思い出せる様な頭痛の場合、必ずしもくも膜下出血とは限りませんが、病院受診を検討して下さい。

8) 症状が人によって違う理由

脳には場所によってその役割が異なります。例えば手を動かす、足を動かす、言葉を話す、理解する、しゃべる、物を飲み込むなど、様々な機能が脳の各所に割り当てられています。そのため、障害される場所によって出現する症状が異なります。

9) 脳梗塞の前兆と対処方法

脳梗塞の前兆は一過性脳虚血発作(TIA)と呼ばれます。血管が細くなって起こるものや、一時的に血管がつまって、すぐに流れ始めることなどが原因となります。

片腕の力が抜ける、目の半分がすーっと見えなくなる、舌がもつれる、ろれつがまわらなくなる、片側に倒れそうになる、顔がゆがんで口元がしびれるなどの症状が代表的な前兆です。そのままにしておくと脳梗塞になることがありますので、なるべく早く病院を受診することが重要です。

脳卒中・心臓病等に関するご相談

沖縄県内在住の脳卒中・心臓病に対してお困りごとやご相談がある方はお気軽にご相談ください。
ご相談内容によっては、返答にお時間を頂く場合がありますのでご了承ください。
治療方針に関しては、かかりつけ医か、セカンドオピニオン外来でご相談ください。

脳卒中・心臓病等に関するご相談例

  • 脳卒中・心臓病等についての情報提供
  • 在宅療養の相談や介護に関する相談
  • 福祉サービス申請・利用手続きの相談
  • 後遺症治療に関する相談
  • 再発予防に関する生活習慣等の相談
  • 職場復帰や社会参加に向けた相談
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